「銀行を辞めて事務職へ転職したい」
「自分に合った転職先を見つけるコツってあるのかな?」
「実際に転職した人がどのように求人を探したのか知りたい」
今回は、そんなあなたのためのインタビュー記事をご用意しました。
香川県農協(JA香川県)で約7年間勤務したあと、地元企業の経理事務へと転職した三好さん(仮名)からいただいた体験談です。
三好さん プロフィール
・31歳 女性
・大学を卒業後、新卒で香川県農協へ入行
・貯金窓口、総合保険営業、農薬の販売など担当後、2年前に転職
・業務が頻繁に変わり、営業ノルマもきつく転職を決意
・転職エージェントの非公開求人をうまく活用する
・転職理由はポジティブに言い換える
・転職してストレスは減って、手取り年収は増えた
金融機関の厳しいノルマから離れてもっとのびのびと働きたい人や、実際に経理や事務職への転職を考えている人は必読です。
最後までお読みいただければ、あなたの理想の仕事探しへと確実に近づきますよ。
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<この記事をまとめた人>
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
他にも、農協から機械メーカーの経理職へ転職した男性の体験談はコチラ↓
もくじ
銀行員から経理事務への転職、入行した理由
収入が安定していることが一番の入行理由
収入が安定している。実家から近く通勤に便利だったからです。
多くの部署があるためたくさんの経験が出来ると思いました。
以前親戚が勤めていてやりがいがあると聞いていたので。
地元での就職を希望していたことと、実家が農業をしていたことも理由のひとつです。
福利厚生はきちんとしていた
福利厚生がきちんとしていました。
有給休暇や夏季休暇等の休日が安定しており予定を立てやすかったです。
基本的に地区内での支店移動なので、業種が変わらなければどこに配属になっても困らないですね。
JAは色々な仕事ができる
JAは実に様々な業種への転勤があります。
・貯金窓口
・保険(JA共済)の営業
・ガソリンスタンド店員
・農薬の販売
・スーパー・産直のレジ など
年金や税金など、お金に関係する知識が得られ、保険の仕組みやローンの仕組みなどの基礎を学ぶことが出来ました。
研修制度もあり、ビジネスマナーもきちんと身につきます。
銀行から経理事務へ転職した理由
転勤が頻繁にある
仕事に慣れた頃(1~2年)に別地域に転勤になるため、人間関係の構築が大変でした。
また、営業も同じ地区に何年も居ることはできず、お客さんと打ち解けたと思ったら転勤となります。
信頼関係を重要視するという割に信頼関係を築く時間が少ないという矛盾が。
そのため、上手くいってる社員でも、地区が変わって上手くいかず苦戦するということが多々あります。
JAの販売目標はキツイ
配属支店によってやる気などの温度差があり、様々なことを強要されることがあります。
特に営業は、保険(共済)だけでなく貯金やローン、販売業務など多岐にわたるノルマがあります。
地区ごとのそのノルマの達成度で競うため競争が苦手な人にとっては苦痛でしかありません。
一度営業になってしまうと中々戻れない
一度営業になってしまうと最低5年は内勤に戻れない上に5年経っても後任不足で転勤できません。
10年以上も営業をさせられてしまうこともあります。
しかも、正社員である以上必ず営業にならなければならないという謎のルールが存在します。
営業を乗り切ることが出来なければ辞めるしか選択肢がなくなる。
そういうところが合わないなと感じました。
将来性にも不安を感じていた
特殊な銀行なので、なくなることはないと思いますが、
このままではいずれ吸収合併されるか、地域密着型ではいられなくなるだろうと思いました。
しかし、一般の銀行には知識や技術面で並び立てるわけありません。
徐々に支店がなくなり、厳しい状態になっていくだろうな不安を感じていました。
銀行から事務職へ正社員で転職する方法
転職エージェントは短期集中型
私は転職エージェントとハローワーク、転職サイトの3つを利用しました。
まず、転職するかを迷っているときに転職エージェントを利用しました。
しかし、実際に利用してみると、すぐに転職する方向で話を進められ、必要以上に転職を急かされました。
転職エージェントの上手な利用の仕方
裏ワザですが、転職エージェントで非公開の求人をチェックして、ダメ元で企業に直接聞いてみるという手があります。
私の場合は、企業のホームページに記載されているメールアドレスへ自分の職務経歴書を添えて採用がないか問い合わせしていました。
企業側も転職エージェントを経由すると、手数料(採用決定者の年収の約3割)がかかります。
企業としても手数料が浮くので、悪い話ではないはず。
私の友人もこの方法で、条件の良い企業への内定をゲットしていたので、応用は利くと思います。
転職サイトは地元の求人がたくさん
ハローワークにも通ったのですが、正直ブラックな求人が多かったです。
掲載手数料が無料なのが原因だと思います。
転職サイトは、地元の求人も多数掲載されています。
大手のリクナビやマイナビ、ミイダスなどはまずは登録しておくことをおすすめします。
3つとも利用して、
・転職エージェントは転職を決めて精力的に活動できる方
・ハローワークは自分に合った環境や職種などが明確にわかっている方
・転職サイトは様々な業種を見てみたい方
におすすめできる求人の見つけ方だと思います。
銀行員から経理事務へ転職するのに必要な資格
日商簿記は持っていた方がよい
経理事務ということで、やはり簿記の基礎知識は必須です。
日商簿記検定3級は取得しておくことをおすすめします。
2級を持っていると、さらに選べる求人の幅が広がります。
私の会社の場合は金融機関経験者としての採用でしたので、簿記の資格が無くても問題ありませんでした。
経理事務として転職するのであれば、やはり資格は持っていた方がよいです。
FPや税理士なども評価の対象に
私は簿記会計関係の資格は取得していませんが、銀行員のときに簡単な講義と試験を受けていましたので専門用語の理解がある程度できていました。
そのため、税理士や会計士に都度確認しながら仕事を進めることができています。
また、中小企業であればFP技能検定や税理士などの資格を合わせて取得していれば、外注する業務が減るので経理事務への転職に役立つと思います。
銀行員から事務職への転職先を見極めるポイント
業種間の異動がないこと
私は給与や福利厚生、社会保障といった面だけでなく業種の異動がないことも重視して転職先を探しました。
業種の異動がないというのは、受付業務から営業、店舗運営から保険事務といった別の業種に異動することがないということです。
JA時代は、業務に慣れたころに別の業種への異動となり、また慣れたころに元の業種に戻るということを繰り返していました。
福利厚生以外にも自分の軸をもつ
以前担当した業務に戻っても離れていた期間に多数の変更点があり、対応できないことも多くありました。
この経験から、給与や福利厚生、社会保障といった面だけでなく、あえて業種の異動がないという点も見極めるポイントとして転職活動をしました。
そのため、入社後も異動の心配がなく、安心して専門性を高めながら働くことができています。
銀行員から事務職へ転職する際の志望動機
転職理由をストレートに言わない
私が転職したかった理由は、
- 業種間の異動がひんぱんにあった
- 営業ノルマを消化するのが辛かった
- 将来性に不安を感じていた
の3点ですが、正直に面接でいうのは避けていました。
とはいえ、転職する理由がきちんとしてないと人事からも突っ込まれます。
転職理由をポジティブに言い換える
そこで、①の業種間の異動がひんぱんにあったことを上手くポジティブに言い換えてました。
農協では様々な職種を経験しましたが、その結果自分がやりたいのは経理の仕事であると確信しました。
金融機関で培った、事務の正確さや簿記の知識、目標へのこだわりを御社でも活かしたいです。
と強気に発言していました(笑)。
特にメーカーであれば、
・自分も実際に使っていて、御社の製品をもっと広めるお手伝がしたい
・御社の強みである〇〇について、私の強みである▲▲という形で貢献ができる
自分が使っていることが不自然になる商品なら、友人知人、親戚などの体験談と絡めてもよいです。
企業研究をしていることをアピールしつつ、自分について語るとよいと思います。
銀行員から経理事務へ転職してみて
残業はほとんどない
現在は納品書の整理と経費の支払い、出納業務などを任されています。
経理事務は月締め作業が忙しく、月末月初にかけて残業しなければならないというイメージがあります。
しかし、会計システムの導入と業務の簡素化や効率化が進められているため、現在では残業することはほぼありません。
給料は減ったが手取りは増えた
給料に関しては銀行員時代よりは減りました。
しかし、銀行員時代はノルマを消化するために過剰な保険や雑誌の購読などが天引きされていました。
実質的な手取り年収は現在のほうが多いです。(笑)
ノルマもなく仕事の進め方を自分で決めることもできますので、自由度が高くなった分、納得のできる年収だと思っています。
自由に有給を取るのが難しい
基本的に土日祝日は休みですが、中小企業であることと諸事情もあり、現在は1人で業務をしています。
そのため自由に有給を取ることは難しいです。
そのかわり、業務中の小休憩やお昼休憩は規則にのっとったうえで、午前中に15分、お昼に30分、午後に15分といった感じで自分の好きなタイミングで休憩を取ることができます。
以上の理由から業務面でのストレスも少なく、従業員同士の仲もいいので対人面でのストレスもありませんので転職してよかったと思っています。
銀行員から経理事務へ転職して良かったこと
今の勤務先に勤めるようになって良かったことは、
・ストレスが減ったこと
・自分のペースで仕事ができること
・ビジネスマナーが身についていたこと
の3点です。
全体的にストレスは減った
まず、大きかったのは全体的にストレスが減ったことです。
特に対人ストレスに関しては、お客様の数が圧倒的に少ないので、接客がストレスになることがなくなりました。
また、銀行員は接客だけでなく、迅速かつ正確な事務作業も同時にこなさなければなりませんでした。
最近では銀行も番号呼び出し式を導入している支店がほとんどです。
が私が勤めていたころはまだ導入されていない支店も多く、1人に何件ものお客様が集中してしまうことも多かったので、とてもストレスに感じていました。
そのストレスがほとんどなくなったことは、それだけで良かったと思えた点です。
自分のペースで仕事ができる
次に、自分のペースで仕事ができることです。
前の質問でも少し触れたのですが、今は基本1人で業務をしているためスケジュールやタスクを自分に合ったペースで管理することができます。
私はキリの良いところまでは作業を中断したくない性格です。
自分で段取りをつけて集中して取り組める環境で仕事できることはとても重要です。
やはり前職ではお客様や同僚との兼ね合いもありましたので、自分のペースでとはいかず難しい面がありました。
しかし、現在はそういったこともほとんどありません。
楽しく仕事させていただいてます。
ビジネスマナーの重要性を知った
最後に、ビジネスマナーがしっかり身についていたことです。
お恥ずかしながら、銀行員から中小企業の経理事務に転職して初めて、ビジネスマナーの大切さに気づきました。
私自身は何も気にせず電話対応や接客をしていたのですが、従業員からこういう場合はどう対応したらいいかと聞かれることが数回ありました。
そこで、中小企業ではビジネスマナーを知る機会が極端に少ないのだと知りました。
まだ若い従業員が多くいる会社ですので、接客対応を教えてほしいといわれ、今では私の知る限りのビジネスマナーを伝えるようにしています。
銀行員時代にしみついた習慣が、まさかこんな形で役に立つとは思っていませんでした。
とても驚きましたが同時にうれしくもなりました。
今後ますますのご活躍を祈念しております。
銀行員から経理事務へおすすめの転職サービス
リクルートエージェント
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担当者が若干ガツガツしている場合があるのですが、そこは銀行で培った交渉力があれば充分に受け流せます。
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