「地銀に就職してみたものの、自分には合わなすぎる」
「毎日怒られてばかり、もう辞めたい」
「他にも同じようなことを思っている人っているのかな?」
そんなあなたへ向けた記事を書きました。
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
実際に地銀を辞めて転職した先輩たちの体験談もご紹介しています。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
もくじ
地銀を辞めたい理由、将来性がない
マイナス金利で収益が減少
マイナス金利下における利ざやの減少により、地方銀行の従来のビジネスモデルは通用しなくなっています。
21年3月期の地方銀行の収益は、半数以上が減益もしくは赤字でした。
新型コロナウイルスの感染拡大が地方銀行の業績に影を落としている。
2021年3月期の連結決算を発表した上場地銀75行・グループのうち5割が前の期よりも純利益が減ったか赤字に転落した。
少子高齢化、地方の産業の空洞化などによる企業数の減少などにより、住宅ローンや事業性ローンの需要減少は避けられません。
地方高齢者の資産が東京在住の子などに相続されることによる、個人資産の大都市圏への移動も懸念されています。
地銀はさらに経営統合が進む
実際、政府も地銀のオーバーバンキングを指摘しており、地銀同士の経営統合に関するニュースが絶えません。
メガバンクなら海外展開に活路を見出すことが出来ます。
しかし地域に根ざす地方銀行ではそうした展望も多くは期待できません。
そして、そのメガバンクでさえ、人員削減や支店統合の動きを加速させている状況です。
ネット銀行・証券の台頭
IT化やネット銀行の台頭も脅威です。
若い世代は、手続きの煩雑な地方銀行にわざわざ来店しません。
ネットで全て完結し、預金金利も高いネット銀行をメイン口座として使用しています。
このように、地方銀行を取り巻く環境は非常に厳しく、懸念材料を挙げればきりがありません。
実際に働いている銀行員であれば、今後の先細りを肌で感じることでしょう。
長期的なキャリアプランを見据え、銀行へ見切りをつけて成長産業への転職を考える行員は多いです。
地銀を辞めたい理由、土日が潰れる
銀行は土日は休みだと思いきや
銀行に入行した理由の一つに、「暦通りに休みが取れる」ことを魅力と考えていた人もいるでしょう。
しかし実際は、
・強制的な資格勉強
・ゴルフや飲み会などの取引先接待
・地域行事への参加など
土日もイベントが盛りだくさんです。
行事が重なる月には土日が半分以上潰れ、実質の休日は3~4日程度ということもあります。
上司や支店長がイベント好きだと大変
上司や支店長が飲み会やゴルフ好きだとさらにエスカレート。
公式行事に加えて支店の個別イベントにも参加しなければなりません。
しかも、それらの中には急に決まる行事もあり、よほどの事情がなければ強制参加です。
地銀の行員であれば、先に入れていたプライベートの予定を泣く泣くキャンセルしたという経験は誰もがあることでしょう。
毎日気を遣い疲弊していると言うのに、大切な予定を蹴ってまで土日も支店長や苦手な上司と顔を合わせることになっては心が休まりません。
休日にイベントに参加しても代休はない
そして多くのケースでは参加費も自腹で代休がある訳でもなく、また月曜日から仕事が始まるのです。
オンオフがしっかり分けられた、メリハリのある社会人生活を夢見ていた人にとっては、理想と現実とのギャップの大きさに苦しむことになります。
プライベートとの両立が図れず、思い描いた社会人生活が送れないことに不満を感じ、地方銀行を辞めたくなる人も多いのです。
地銀を辞めたい理由、変化に乏しいキャリア
同じような仕事をこなす毎日
地方銀行で働く人の大部分は、支店における窓口業務、営業業務に長年従事することになります。
専門性の高い金融分野の知識を極めることが出来るとも言えます。
しかし新規プロジェクトに積極的にチャレンジ出来るという環境はありません。
厳しいノルマに来る日も来る日も追われ、上司や理不尽な取引先に頭を下げ続ける日々の繰り返しです。
年功序列でスピード感がない
給料も昔ながらの年功序列型となっている銀行がほとんど。
よほどの出世頭でもない限り、若手行員の頃からの昇給スピードは緩やかです。
キャリアもある程度レールが敷かれています。
30代で役職がつき、早ければ40代前後で支店長、優秀な人はそこから本部の要職、といったコースが王道ではないでしょうか。
ある程度勤務年数を重ねれば、最終的に自分はどの程度の役職まで出世することが出来そうか予測がつきます。
出世コースに乗れればモチベーションも保てるのかもしれません。
銀行に見切りをつけて辞めていく人も
しかしそうでない場合はキャリアの後半が消化試合になってしまう可能性もあるのです。
意識の高い優秀な行員ほど、早々に銀行を退職しステップアップの転職をしていきます。
そうした人は、地方銀行の変化の乏しいキャリアに疑念を抱き、「ここにいてもこれ以上成長できない」と見切りをつけているのです。
地銀を辞めたい理由、地方独特の狭い人間関係
出身大学による派閥が存在する
地銀ならではの、独特で狭い人間関係にストレスを感じている人も多いです。
多くの地銀では、学歴が重視される傾向にあります。
地元の大学出身者を中心に派閥が形成され、出身高校までもが左右されることも。
能力は同程度でも派閥に属しているが為に優遇される人がいる、伝統的に特定の派閥の人しか就任出来ない役職がある、なんてこともよくある話です。
スポーツ選手は優遇される場合も
部活生優遇をしている地銀もよくあります。
力を入れている部活動の主力選手である行員に対しては、仕事のノルマや勤務地などが配慮されたりします。
このように、地銀には「銀行員としての実力とは関係のないアドバンテージ」が存在するのです。
地方ならではの人間関係
行内のみならず、取引先との関係においても地方ならではの悩みを抱えることがあります。
経営者が昔からの知り合いで、踏み込んだ関係を構築してしまうこともあり得ます。
知り合いのよしみでなんとか融資を通して欲しいと頼まれる場合もあります。
狭すぎて逃げ場のない人間関係
財務内容が脆弱だった場合には行内で決裁が下りず、関係がぎくしゃくするかもしれません。
地銀には自分の力だけではどうしようも出来ないことや、狭い地方ならではの逃げ場のない人間関係が様々存在します。
「純粋に自分の実力で勝負ができて、よりフラットな人間関係が構築できる職場」を求めて転職する人も多いです。
地銀を辞めたい理由、価値観が合わない
何となく銀行に就職してしまった
「地方で就職するなら銀行か公務員」という認識の下、地銀に就職した人もいるでしょう。
確かに、地銀は地方における知名度も高く、入行すればある程度安定した人生を送れるかもしれません。
しかし、地銀で働くことに対して明確なビジョンを持たずに「何となく」入行してしまうと、全く価値観が合わずに辛い日々を過ごす可能性が高いです。
営業ノルマや上司からの圧力がきつい
銀行員になるということは、厳しいノルマや上司からの圧力に耐え、取引先へ粘り強く営業を続け、時間外も自己研鑽が出来る人間になるということです。
銀行業務は想像以上にハードであり、生半可な気持ちで続けられるほど甘くはありません。
実際、「地方に残れれば業種は何でもいい」「銀行は皆受けているしとりあえず自分も受けよう」という程度の理由で入行した人は大勢いるでしょう。
地銀を数年で退職する人は多い
しかしながら、そうした人の大半は銀行業務の厳しさに耐えきれず、数年で退職してしまいます。
就職活動の際に十分な自己分析、業界研究を行わずに自分の適性に合わない企業に就職すると、必ず後悔することになります。
地方銀行は、そのネームバリューや安定したイメージゆえに、「何となく入行」が多く集まり、ミスマッチングを生み出しやすい職業であるとも言えます。
まとめ、地銀を辞めたいならまずは転職活動をしてみよう
落日の地方銀行
地銀は、預貸ビジネスで収益が成り立っていた頃には「安心、安定」の就職先でした。
地方就職を希望する多くの人にとって魅力的な選択肢であり続け、「とりあえず地銀に入っておけば安泰」という風潮は未だに残っています。
しかし、地銀の将来はもはや安泰ではありません。
業務においても独特な人間関係や無理難題を押し付けられる日々で、ストレスに満ちた環境です。
実際、地銀の特に20代若手の離職率は高く、入行前に抱いていた理想と現実のギャップの大きさに愕然としている人がいかに多いかということが伺えます。
転職活動で自分の価値を知る
もしあなたも「地銀を辞めたい」と考えているのであれば、とにかく一度転職活動をしてみることをお勧めします。
転職活動をするにあたっては、地銀の厳しい環境で働いてきた経験を踏まえて、就職前にも行ったであろう自己分析を再度行ってみてください。
その際には「本当に地方で働きたかったのか」というところから再検証しましょう。
「地方で働きたい」ということが先行し過ぎると、とりあえず地銀に入行してしまったように、志望業界を狭めてしまう危険性があるからです。
もっと多様な働き方ができる
幸い、今の時代は働き方改革やテレワークなど多種多様な働き方が浸透しつつあります。
地方在住の人でも地方でしか仕事が出来ないということもなく、様々な働き方が存在します。
長い人生を後悔することなく生きるため、自分の理想とする働き方を見つけるために、まずは転職活動をしてみましょう。
あなたにとって、ピッタリの仕事は案外すぐそばにあるかもしれませんよ。