「銀行のリテール営業からの転職を考えている」
「先輩たちは、どんな業界や職種に転職しているの?」
「法人営業をやっていないと、転職できないの?」
そんなあなたへ向けた記事を書きました。
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
確かに、法人営業をやっていないと転職できないのかな、とか、ノルマは嫌だから営業以外の道を探したいと、不安になることありますよね。
結論を言いますと、銀行のリテール経験者は転職市場での価値が高いです!
金融以外の業界や営業職以外にも転職できます。
・銀行のリテール経験で備わる、強み
・実際に転職した銀行員の主な転職先
・転職を成功させる方法
この記事を最後までお読みいただければ、あなたの不安は晴れて、次の道へと進む一手が見えてきますよ。
もくじ
銀行の個人営業から転職できる、活かせる強み
「やっぱり銀行の花形は法人営業だよね、リテールの経験だけだと転職は難しいのかな?」
「来る日も来る日もお年寄りに投資信託を販売しているだけだけど、大丈夫かな?」
リテールを頑張ったあなただからこそ、すでに備わっているスキルがあります。
・目標数字を追いかけることができる
・交渉力や人間関係の構築力がある
・正確な事務処理能力
順番に、見ていきましょう。
目標数字を追いかけることができる
みんな大好き、ノルマ(目標数字)!
銀行のリテールなら、みなさん毎日えげつない量の目標数字を課せられていることと思います。
銀行の目標金額は個人向けであっても割と単価が高め。
・住宅ローンを半期で20件 6億円販売しました
・投資信託を半期で2億円販売しました
という実績は、他の業界へいくとかなりのアピール力があります。
トップセールスである必要はない
必ずしもトップセールスである必要はありません。
「〇〇という商品で月間販売額が地区でトップ10だった」
「三期連続で、上位20%以上の成績を挙げている」
など、ピンポイントで絞っていけば何かしらの実績は語れるはず。
どのように工夫して、実際に行動して改善したのか(いわゆるPDCA)と合わせて語ると、あなたはより魅力的な人材に見えます。
交渉力や人間関係の構築力がある
ある程度太い取引先を持っていれば自然と数字が上がってくる(失礼!)法人担当と違って、個人営業は一発勝負。
お客様との一期一会で信頼関係を築くこと、またそこから別のお客様を紹介いただく人間関係の構築力は強力な武器となります。
先ほどの営業力や人間関係の構築力は、AIに代替されにくく、また求めている企業も多いです。
AIに代替されにくい、個人への共感力
いわゆるコミュニケーション能力や営業力といったワードは
・プレゼン力
・ニーズを引き出す力
・人間関係を構築し、継続する力
・粘り強く交渉する力
など、細かく分けることができます。
あなたの営業力のうち、特に「何が」強みなのか、事例を交えて語ることができるとさらに説得力が増します。
事務な事務処理能力
営業(外回り)といえども、銀行員と事務仕事は切っても切り離せません。
僕もリテール担当ですが、だいたい一日のうち3分の1は何らかの事務作業をしています。
リテールをやる前はテラー(窓口)や後方事務、融資審査などを担当していた人も多いことでしょう。
銀行では正確の事務処理を行うのは当たり前ですが、他業界へいくと重宝されます。
「銀行員はきちんとしていると思われる」のも、あなたの印象についてプラスに作用します。
銀行の個人営業(リテール)からの主な転職先
銀行員全体のおすすめの転職先についてはこちら↓の記事でもたっぷりとご紹介しています。
合わせてお読みいただけると、あなたの理想の働き方が見えてきます。
保険・証券
最も多いのが保険会社や証券会社へ転職するパターン。
事務規定に基づいて仕事を行うのは同様なので、親和性も高いです。
保険販売員や外務員、FPなどの資格もそのまま活かすことができます。
銀行では、ノルマ未達でもさほど給料は変わりません。
保険会社(特に生保)や証券会社では歩合制の部分が大きく、成果を上げれば若くして高年収も夢ではありません。
気になる点は、同じく営業職へ転職した場合は、ノルマに追いかけられることが多いです。
営業力に自信がある人、もっと営業力を高めたい人向きです。
人材業界
人材業界もリテールとの相性がよい転職先です。
お金と同じく、人材や転職はその人の一生を左右します。
無形資産の販売のため、銀行で培った営業スキルを活かすことができます。
お客様との人間関係の構築力も、有利に働くことでしょう。
転職エージェントと面談していくうちに、「私もこのように人から頼られる存在になりたい」とキャリアスタッフを目指す人もいます。
気になる点は、営業であれば法人向け、個人向け共にノルマがあるので、営業が嫌になった人には向きません。
顧客の悩みに寄り添いつつ、成果を出すことができる人材が求められています。
人事、管理部門
さまざまな会社の人事や管理部門も、リテールからの転職と相性がいいです。
守秘義務がなにより大切な人事職は、コンプラ意識が高く口の堅い銀行員にピッタリ。
社内政治を見極める力や各部門との交通整理も、銀行の複雑な人間関係をこなしてきたあなたなら大丈夫。
ノルマがないので、目標数字の詰めや会議などはもううんざり、という人にも合っています。
リモートワークもしやすいです。銀行の対面営業で疲弊している人にも向いています。
大手有名企業の人事職は、新卒でそのまま社内異動でなる人が多いため、狙うとしたら中小企業かベンチャー、BtoB企業などが中心となります。
ITエンジニア
エンジニアと聞くと、「人と合わずに黙々と作業する」イメージの職種ですよね。
しかし実際は、進捗の管理やエラー対応などで、上司や同僚とのコミュニケーションが必要な職種なのです。
特に金融系のシステム開発を行っている会社ですと、内情がわかっていると重宝されます。
そして技術革新のスピードが早い業界なので、常に勉強が必要となります。
この点は、コツコツと勉強するクセが身についており、考えながら自走できる習慣をもつ銀行員とは実は相性のよい職種です。
気になる点は、完全未経験の求人は20代ならありますが、30代になるとほぼありません。
独学でプログラミングを学ぶか、ITスクールに通って知識を習得した方が、有利な転職ができます。
WEBマーケター
「もっと将来性のある仕事に就きたい」
「プログラミングはよくわからないけど、ITで稼ぎたい」
というあなたは、WEBマーケターがおすすめです。
WEBマーケターは、「ネット上で集客をし、モノやサービスが売れる仕組みをつくる」職種です。
コロナ禍でどの企業も非対面チャネルに力を入れており、きちんと集客のできるマーケターは引っ張りだこ。
銀行で培った分析力や、顧客との折衝能力も活かすことができます。
気になる点は、未経験からWEBマーケターの求人はさほど多くありません。
いったんIT系の営業職に潜り込んでマーケターの道を探るか、スクールに通って即戦力知識を身につけるのも近道となります。
銀行のリテール(個人営業)からでも転職できる
ここまでお読みいただいて、
・銀行のリテール経験者ならではの強みがある
・金融や営業以外にも様々な業界は職種へ転職できる
・将来性のある、これから伸びそうな業界もある
ことがわかっていただけたことでしょう。
この記事で挙げたリテールならではの強みや転職先はほんの一例にすぎません。
銀行で働いているあなたはおわかりかと思いますが、世の中には実にさまざまな職種があります。
まずは実際に転職支援サービスに登録してみる
「自分にはどんな強みがあるのか客観的に知りたい」
「今のキャリアだとどんな転職先があるのかな」
さらに具体的に知りたいあなたは、転職支援サービスに登録して、実際に転職のプロからのアドバイスを受けてみることをおすすめします。
登録は無料ですし、考えた末に転職しないという選択肢ももちろんOK。
理想の未来は行動した人にだけ訪れる
一説によると、転職サービスに登録した人のうち、実際に転職する人は1割程度。
残りの9割は、やっぱり今の職場に残る、よい求人があれば転職しようかな。
まずは、自分の価値を知るために登録する場合がほとんどなんですね。
少しでも行動しなかった人には、何の変化も訪れません。
一方で、行動した人には経験値が備わります。
僕自身、銀行に在職しながら転職活動してみて、改めて銀行でもう少し頑張ってみようと活力を得ることができました。
実際に動くことで、不安は取り払われます。
理想の働き方を目指すために、まずは第一歩を踏み出してみましょう。