「メガバンクで働いている先輩も多いけど、やめとけって言われた」
「超大手で良さそうなのに、微妙なクチコミも多い」
「ぶっちゃけ、新卒でメガバンクってアリなの?」
人生一度きりの新卒就活、失敗したくないですよね。
でも就活をしていると、色々な情報があって迷ってしまいます。
この記事は、銀行への就職を考えているあなたのために書きました。
ライター マキ
・34歳 女性
・国内大手生保→三井住友銀行→外資系保険会社へと転職
・現在は営業アシスタントとして活躍中
はっきり言って今、メガバンクで働くのは相当キツイです。
本当にやりたいことがある人以外は私はおすすめしません。
かつて、メガバンクにも絶好調の時代がありました。
就職してしまえば、超安定で高収入。
長く働けば自然と出世できることから、就職人気ランキングも常に上位を占めていました。
今、時代は変わりつつあります。
そんなメガバンクの現状と「やめとけ」と言われる理由をまとめました。
・メガバンクへの就職はやめた方が良い5つの理由
・メガバンク以外におすすめの業界5つ
この記事をお読みいただければ、あなたも満足感を持って働ける仕事選びのコツがつかめますよ。
もくじ
メガバンクに就職はやめとけ、業界の将来性がない
長引く低金利で収益が激減
銀行のメイン業務は、預金を集め、資金を個人や法人に貸し出すこと。
その手数料や金利が収益となります。
現在は低金利が続き、銀行にお金を預けたい人が減っています。
預けるにしても、少しでも利息が高いネット銀行へ顧客が流出しているのが現状です。
その結果、メガバンクの人員削減はどんどん進んでいます。
顧客の銀行離れが進んでいる
全人口が口座を持っているといっても過言ではない時代。
既存のメイン口座から取引を変えるのは、顧客側にとって相当なメリットが必要です。
複雑な手続きも依然として多く、新規開拓はなかなか進みません。
そのため、投資信託や保険など銀行の本業以外の商品販売で、何とか利益を出し切り抜けている状態です。
今は必ずしも、銀行でなくてはならない仕事が減ってきているのです。
規制や法律に縛られ変化しづらい
「じゃあ、打開できるような新しい試みに踏み切ればいいのに」
と思いますよね。
ところが、メガバンクは経済を支える国との関わりも大きく、規制や法律の壁が大きく立ちはだかっています。
変革するにしても身動きがとりづらく、スピード感を持った体制改善が難しくなっています。
メガバンクに就職はやめとけ、上下関係が厳しい
年功序列のトップダウン方式
銀行ほど、年功序列がはっきりした業界はありません。
上から降りてくる方針に従う、というトップダウン式の体制がかなり強いです。
なかなか上司に向かって意見を言える風潮ではありません。
上司に対するリスペクトの強要は相当です。
実力よりも行内での政治力の方が重要
ところが、残念ながら行内の偉い人すべてにリーダーシップがあって、仕事ができるわけではないのです。
出世に必要なのは、実力だけではなく行内の政治力。
メガバンクは、勤続年数だけではなく、出身大学や、合併を繰り返しているため元の出身銀行などで所属をカテゴライズする風潮があります。
いわゆる学閥、派閥というものですね。
銀行ではそういった数々の勢力が乱立しています。
この複雑な行内関係を要領よく渡り歩きつつ、上司に気に入られる能力が必要です。
40代で出向、確実に年収が減る
さらに現在支店の統廃合が進んでいます。
支店長などの重要ポジションはどんどん減っています。
同期の中でもトップの役員になれなければ、全員が40代で子会社や取引先へ出向です。
住宅ローンや教育費など人生の一番お金がかかる時期に確実な年収ダウンになります。
これから入行する人は、今まで以上に熾烈な出世争いをしなければなりません。
メガバンクに就職はやめとけ、営業ノルマがきつい
営業ノルマがきつくて辞めていく若手は多い
営業ノルマのきつさもメガバンクの特徴です。
「銀行名を名乗れば信頼してもらえそう。」
「頑張ればノルマは何とかなる」
と思いたくなりますよね。(実際私もそう思ってました)
実際は、担当エリアの規模やニーズを考えれば到底達成できない無茶なノルマが課せられることが多いです。
顧客よりも銀行優先の営業実態
貸金で稼げない現在のメガバンクでは、証券・保険・カードローンとありあらゆるものを売るよう推進されます。
しかも銀行にとって、収益性の高い商品の販売が優先。
お客様のニーズというより、銀行のためになるものを売らなければならないのが、悲しいところです。
メガバンクは、前述のとおり上司の力が絶大。
上司からの詰めは凄まじい
数字足りないときの上からの
「今月はどうするんだ?」
「今週中に何とかしろよ」
という問い詰めは凄まじいので覚悟しなければなりません。
そしてノルマ達成の解決策は、やたら行動量と気合で押し切る昭和型の営業スタイル。
時代は変化しているのに、「ひたすらテレアポ」「お願い営業」など古典的な手法で突破しようとする風潮が根強く残っています。
メガバンクに就職はやめとけ、土日が休みではない
若手は土日も相談会に駆り出される
「銀行はカレンダー通り土日休みでしょ?」
残念ながら意外と休日出勤は多いです。
最近では、住宅ローンや資産運用相談を土日に受け付けるメガバンクが増えてきています。
当然、担当の部署は交代で土日出勤です。
正月休みも少なく、夏休みもない
年末年始の休みも他業種に比べて短いです。(12月31日~1月3日の4日間のみ)
それにも関わらず、長く休むほど仕事がたまります。
実際には休日申請だけして、こっそり出社するなんてこともあります。
取引先とのイベントも多い
また、取引先の休日イベント手伝いや接待があります。
取引強化のために上司から急遽参加を命じられることも。
休日出勤に代休制度はあるものの、営業店や取引先が活動している平日に簡単に休むことはできません。
休日は資格試験に奔走
休日出勤がなくても、休みの日は、資格取得のための勉強に追われます。
銀行には業務に関わるための資格が大量にあり、試験を突破しなければ仕事になりません。
<1年目に取得が推奨される主な資格>
・証券外務員(一種・二種)
・FP3級
・簿記3級
・損害保険募集人
・生命保険募集人
・コンプライアンス・オフィサー
・個人情報保護オフィサー
・マイナンバー保護オフィサー
・金融AMLオフィサー
業務時間内は目の前の仕事で精一杯になるので、じっくり取り組むのは休日になります。
休日も仕事に関わらなければならず、しっかり息抜きするのは難しいです。
メガバンクに就職はやめとけ、古い慣習やならわしがある
まるで半沢直樹の世界
歴史の長いメガバンク。
そこでは長年「常識」とされてきた習慣が多くあります。
例えば
・呼びかけは「〇〇+役職」が絶対
・上司より早く出社しないといけない。
・行内に偉い人がきたら全員起立して出迎える。
・社訓を毎朝暗唱する。 など
「半沢直樹ってドラマの演出でしょ?」と思うかもしれませんが、あながち間違っていません。
昭和感たっぷりの非効率な慣習が、いまなお残っているのです。
昔は、行内に統一性を求め、連帯感を生むために作られたのかもしれません。
でも、今の時代だとずいぶん違和感がありませんか?
銀行の常識は世間の非常識
「生産性を上げる」「社内の風通しをよくする」といった時代のキーワードからも、ずいぶん遠ざかっていますよね。
メガバンクで長くやっていく鉄則は、こういった慣習に対し「もっと効率的にしたい」「これって意味あるの?」と深く考えないこと。
何とかしようとすると苦しくなるので、面倒なことも上手くやり過ごせる人は生き残れます。
メガバンク以外のおすすめ業界
メガバンクを含め、過去2回転職していろいろな業界を見てきた私が、メガバンク以外のおすすめの業界を紹介していきます。
・この先も伸びる可能性があるか?
・スキルが身につくか?
・リモートワーク、フレックス勤務など多様な働き方ができるか?
理想の働き方をつかむには、就活サイト選びも重要です。
以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも合わせて御覧ください。
それでは、順番に5つご紹介してきます。
ベンチャー企業
IT系、人材サービス系など業種は様々です。
企業としては発展中のため、成長過程を見届けることができるのは、何よりやりがいになります。
自分の成果が会社の実績に直結する場面が多く、貢献しているという実感も持ちやすいです。
社長や従業員が若く、小規模でまとまりが良いことも特徴。
フラットな人間関係、風通しのよい社風が多いです。
古い価値観にとらわれず生産性が上がることを重視しています。
そのため働きやすい環境づくりに注力しています。
たとえば出社退社時間を自由に決められるフレックス制など導入しています。
成長途中で人材が揃っていないことが多いので、1人で多種類の業務をこなす大変さはあります。
しかし入社直後から様々な経験を積み、スキルアップできる機会と考えることもできます。
IT企業
現代社会では、誰もがITの恩恵を受けています。
IT企業は常にニーズがある状態です。
コロナ禍では、多くの業種が打撃を受けました。
しかしIT企業には影響がなくむしろ業績UPしました。
IT人材はまだまだ不足しています。
人材を確保するため、待遇がよい企業も多いです。
【参考】銀行からITへ様変わりした女子大の就活「日本経済新聞」
スキルを磨いて実績を積み、より条件のいいところへ転職し、キャリアップすることも可能。
もちろん社内環境もIT化が進んでいるため、ほとんどの企業がリモートワークを導入しています。
居住地にとらわれない自由度の高い働き方ができますね。
IT技術は、変化のスピードが速いので、時代にあった技術を身につけ続ける努力は必要です。
自発的にスキルUPや新しいことを学べる人におすすめです。
Webマーケティング業界
Webマーケティングとは、ネット集客の戦略を考える業務です。
Webマーケティングに携わるには、
・広告代理店やWebマーケティング専門の会社に就職する。
・企業のマーケティング部門に配属される。
といったパターンがあります。
自分の企画が、担当企業の売り上げを爆発的に伸ばすこともあります。
非常に貢献度の高い仕事です。
現在、ネット広告の需要が急拡大していることから今後伸びる業界の1つとして注目されています。
Webマーケターを必要とする企業も増え、他の職種に比べて平均収入が高いのもメリット。
パソコン1つで仕事ができるので、ワークライフバランスも取りやすいです。
実績を積んで、フリーランスとして大きな案件を手掛け活躍する人もいます。
Webマーケターとして働きたい場合、採用の時点である程度のマーケティングスキルがない就職は難しいです。
今はWebマーケティング専門のスクールも多くあります。
2、3か月で仕事に使えるスキルを学べるところもあるので、準備しておくと有利です。
コンサルタント企業
企業の経営について、戦略や業務改善の提案を行う仕事です。
企業全体に関わることから、知識はもちろんのこと、思考力や分析力が必要とされています。
プレッシャーのある業務ですが、知識と能力を思う存分発揮できます。
ダイナミックな経験ができるのは、他にはない醍醐味です。
実績や成果重視で自分の実力次第で、高い給与やポジションを得ることができます。
経験を積み、独立や自ら経営者になるという道もあります。
待遇がよい反面、仕事はハードです。
優秀な人も多く、社内でひとつ抜きんでるのは、相応の努力が必要です。
実績を出すために、若い間は仕事に相当コミットすることが多くなります。
自分の力を試してみたい。
若いうちにしっかりスキルを身につけたいという人におすすめです。
外資系金融機関
外資系金融機関も意外とたくさんあります。
同じ金融機関でも外資系だと雰囲気はガラリと変わります。
海外のビジネス習慣が強いため、合理性や結果を重んじる風潮です。
組織内の意思決定が早く、商品や体制も時代に合わせてどんどん変化していくところに面白みがあります。
また年功序列の概念が薄く、実力主義です。
若い人でも、成績次第で大きな報酬を得られ、重要ポジションにつけるチャンスがあちこちにあります。
外資は社員の自立を促すため、集合研修やOJT(先輩から指導を受けられる期間)はさほど手厚くありません。
一律のやり方を指導されるわけではないです。
自分自身で、必要なスキルは身に付けなければなりません。
目標を明確にし、主体的に計画を立て行動する必要があります。
まとめ、金融以外に幅広く企業を見ていこう
メガバンクに入れば安泰の時代は終わった
「メガバンクに入れば一生安泰」
そう言われてきた時期もありました。
しかし、新しい仕事が現れ、勢いのある業界も時代とともに変化しています。
メガバンクを「何となくみんな受けるから」「とりあえず採用人数が多いから」という気持ちで就職してしまうと、辛い思いをしてしまいます。
合わなかったら転職もできるが…
「だめだったら転職すればいいんじゃない?」
確かに今は転職も盛んではあります。
ただ、転職するにしても、新卒入社で身につけるスキルは、今後の仕事の選択を大きく左右します。
大切なのは、時代の流れをつかみ伸びる業界で働くことです。
新卒カードは最大限有効活用すべし!
新卒での就職は人生一度だけ。
この貴重な時期を無駄にしないためにも、しっかり準備しましょう。
ご紹介したように、金融以外にも様々な業界はあります。
業種をあまり絞り込まず、色々な仕事の情報にふれることをおすすめします。
選択肢を広げることは、時間も手間もかかり大変です。
しかし、限られた期間に集中して取り組めば、最良の仕事が見つかるはず。
あなたにぴったりの業界を見極め、いきいきとした新社会人生活を手にしてください。
●就活中の学生さんへ
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