「銀行を辞めてコンサルへ転職したい!」
「求人ってどんなふうに探したらいいの?」
「志望動機はどう語るべき?」
今回は、そんなあなたのためのインタビュー記事をご用意しました。
メガバンクの三菱UFJ銀行を退職後、総合系コンサルタントファームに転職した佐々木さんからいただいた体験談です。
佐々木さん プロフィール
・31歳 男性
・TOEIC900点、大学在学中に留学経験あり
・都内難関私立大学を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行へ入行
・主に法人営業を担当後、2年半前に転職
・日系企業の海外進出の仕事を希望していたが、メガバンクでは叶わなかった
・ノルマを消化する日々で自分の仕事が世の中の役に立っているという自信がなかった
・銀行員としての経験はコンサルタントになっても活かせる
・求人の探し方、志望動機の練り方、コンサルに向いている人を徹底解説
<この記事をまとめた人>
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
もくじ
銀行員から外資系コンサル業界へ転職
元々メガバンクを志望した理由
日系企業の海外展開を幅広い業務経験から生まれる提案力で支援したいと考え、三菱UFJを志望しました。
その上で、世界における日本の存在感向上に貢献したかったからです。
一方で、メガバンク1位の誇りと大胆な行動力に魅力を感じました。
メガバンクで働いてみて
銀行員として勉強を怠らなければ、お金のプロになれると思います。
銀行員として得た、決算書によって会社の業績を診断する能力や、銀行から資金を調達するコツなどは、他の業界でも役立ちます。
個人でも大きな買い物でローンを組んだり、資産運用をしたりする際にも活かせます。
また、昇進するために試験を受けたり、資格を取得したりすることによって、常に新しい知識を身につけられるのもよかったです。
銀行員から外資系コンサルタントへの転職理由
ノルマと本部からのプレッシャー
三菱UFJ銀行でも大きな目標数字、いわゆるノルマに追われ、上司や本部から強いプレッシャーをかけられます。
その中で、支店内や地区内の行員一人一人の成績をリスト化したり、ランキング形式で張り出されることもありました。
単純にノルマが達成できないだけでも、気分が落ちることが多々あります。
ですが、こうして自分の立ち位置が客観的に見られるようになると尚更落ち込みますよね。
自分の仕事は世の中の役に立っているのか?
例えば、銀行の投資信託の販売ノルマは一言でいうと理不尽です。
中には、商品性が悪い投資信託もありますが、支店長は本部から言われたことが絶対。
商品ごとにノルマがあるので、Aという投資信託を希望する顧客にも、Bという投資信託のノルマが達成されていなければ、Bの方を優先して販売しなくてはなりません。
法人営業もしかりで、本当に資金が必要な企業には貸し渋ります。
逆に優良企業に頭を下げて、資金を調達してもらうことも。
自分のやっている仕事が、本当に世の中の役に立っているのか、自問自答の日々でした。
社内公募制度だけでは希望は通らないと感じた
また自分のやりたかった日系企業の海外進出への支援があまりできなかったのも転職理由です。
三菱UFJにも社内公募制度がありますが、人数も多い会社ですので、全ての希望が通るわけではありません。
大学の同期が夢だったキャリアを描いている中で、自分は銀行の支店で上から言われた通りノルマをこなす毎日。
確かに法人営業もやりがいはありましたが、自分の人生を考えるとこのままでいいのかなと。
どうせなら人生一度きりで、チャレンジしてみよう!
若いうちならまだやり直しが効くだろうと、28歳の時に決意しました。
銀行員から外資系コンサル会社への求人の探し方
自己分析をきちんと行う
まず求人を探す上では、徹底した自己分析を行うことが大切でした。
・なぜ転職したいのか?
・転職によってどんな将来を実現したいのか?
・自分が他の会社で貢献できる、自分を生かした働き方とはどのようなものか?
まずは、自分が最も理想的だと考える、取り組みたい仕事を具体的にイメージすることから始めましょう。
私の場合は「日系企業の海外進出の支援」を軸に色々と考えを巡らせました。
仕事内容、役職、給与、職場の場所などを具体的にし、次に各項目の優先順位や転職のタイミングを決めていくといいでしょう。
コンサル業界にも様々な企業がある
特にどんな組織のどんな仕事を希望するのか、しっかりとした意思を持つことが大切です。
ひとくちにコンサルといっても様々な形態があります。
- 戦略系コンサルファーム
- 総合系コンサルファーム
- FAS系(財務系)
- 独立、事業特化系
私は求人の多さと、様々な提案を一気通貫でできることから、総合系のコンサルファームをメインに転職活動をしました。
自分の軸、「キーワード」を決めると仕事探しはさらに効率化できます。
自分の中にしっかりとした判断基準ができあがり、自分が求めている情報に対してすぐ反応できます。
転職エージェントを上手に利用する
ここまで条件が絞れたら、転職サイトやエージェントを使って具体的に求人を探していきます。
単なるエージェントのお客様となるのではなく、こちらからも質問を積極的にして、主体的に活動するように意識しました。
私がおすすめしたいのはJACリクルートメントです。
こちらは、英国発祥の外資系に特化した転職エージェント。
自己分析や面接対策のサポート、職務経歴書・ポートフォリオの添削、スケジュール管理、内定後の企業との条件調整など、全て無料で行ってくれます。
ここにしか出ていない求人もたくさんありました。
銀行員から外資系コンサルタント転職の志望動機
志望動機で大事なこと5つ
コンサルティング業界の志望動機を語る上で大切なことは5つあります。
- 成し遂げたいこと
- きっかけとなる経験
- なぜ今の銀行では駄目で転職する理由があるのか
- 具体的に取り組みたい仕事
- 業界の中でもその企業の理由
この5つを意識しながら面接官に語りかけました。
特にコンサルを選ぶ理由+原体験が非常に重要です。
コンサルタントになりたい原体験を語る
私は、以前からやりたかった日系企業の海外進出支援を軸に転職活動をしました。
原体験として、大学時代にイギリスに1年間留学したことが挙げられます。
英語力や異なる文化とのコミュニケーションを学ぶことができたのはもちろんですが、日本の良さを再認識しました。
日本の文化や製品は、現地でもとても優れているとの評価を受けていました。
例えば、iPhoneの中にも日本の企業で生産された部品がたくさん組み込まれています。
日本の文化や製品が他の国のものと混ざることでシナジーを発揮し、新たな価値を創造する。
人々の生活がより革新的で豊かになる。
自分が今まで得てきた知識で、上記のような活動に貢献したいことも語りました。
銀行で得た自己PRをしっかりと語る
もちろん、理想を語るだけではダメで自分がそれに見合う実力があるかもしっかりと示す必要があります。
・1年目から投資信託の販売を通じて顧客に合った提案やPDCAサイクルを回していたこと
・海外留学の経験と、入社後も金融の勉強と並行しながら独学で英語力を磨いてきたこと
・企業調査、決算書(PL・BS・CS)の読み取り、事業承継やM&Aのサポートなどの経験
は大いに面接で語っていました。
ちなみに事業承継やM&Aはそんなにたくさん経験があったわけではないのですが(笑)堂々と語っていました。
また、「雇用の創出と労働環境の改善」がコンサルにできるかどうか、あるいはコンサルにしかできないことかどうかは議論の余地があり、面接で質問を受けると思われます。
質問に論理的に返答することを心掛けて話すことが大切です。
銀行員からコンサルタントに転職できる強み
銀行での経験はコンサルタントになっても活きる
銀行での法人営業経験はコンサル転職後も多いに活きると思います。
融資のための企業調査、決算書(PL・BS・CS)の読み取り、事業承継やM&Aのサポー トなどの経験は重宝されます。
またグローバル案件の経験も活きてきます。
国内での営業のイメージが強いメガバンクですが、海外の成長市場へも目を向けておりグローバル化が進んでいます。
日系企業の海外進出を資金面でサポートしたり、海外支店での勤務も増えています。
海外業務での経験があればさらによし
特に海外企業への法人営業や、日系企業のグローバル案件に関わった経験があるのなら面接でPRできます。
大企業が海外市場進出の際に、現地のビジネスのリサーチや戦略選定をコンサルに依頼することが多いです。
メガバンクでのグローバルな経験を発揮できます。
特に財務活動をメインでコンサルしている会社に転職する場合、金融機関での勤務経験は大きな武器になると思います。
銀行員からコンサルタントに転職してみて
短期間でスキルが身につく
コンサルタントの仕事では、難易度の高いプロジェクトに対して短期間で成果を出すことが求められます。
そのため、若手のうちから情報の収集・分析・資料作成などの汎用性の高い仕事を繰り返し行うことになります。
また、若手のうちから事業会社の役員・管理職クラスのクライアントと対峙できます。
メガバンクで働いていた時よりも、さらにスケールの大きな仕事に集中することも可能。
もちろん決済権限者に納得してもらうためには、プレゼンテーションのスキルも高めなければなりません。
コンサルに転職して年収は上がった
コンサルタントは「残業をすればするほど収入が上がる」という仕事ではありません。
年間を通していかに仕事を効率よく進めることができるかがコンサルタントには求められます。
そのため1年目私は苦労はしましたが、給料は右肩上がりで銀行員時代を上回るとができました。
私のコンサルティング会社では「年俸制」をとっており、残業分があらかじめ含まれた給料が支払われています。
結果さえ出していれば、有給は非常に取りやすく対人ストレスもほとんどありません。
銀行員からコンサルへ転職するのに向いている人
私が思う、コンサルに向いている人の特徴は以下の通りです。
- 教えられたこと以上に自分で勉強できる人
- 貪欲に成長したい、という気構えがある人
- コンサルで成し遂げたい「何か」を持っている人
コンサルで成し遂げたい「何か」があるか?
特に、コンサルで成し遂げたい「何か」は、私の場合は日系企業の海外進出でした。
現在では上記の仕事以外にも、企業のM&Aや事業承継など幅広い分野に関わっています。
同僚は、40歳までに稼げるだけ稼いでセミリタイアする夢を抱いている人。
仕事で輝いて、世界中の(知的な)女性と仲良くなりたい、というツワモノもいます。
あなたなりの、「コンサルでなくてはならない理由」をぜひ心に抱いてトライしてください。
もちろん、語学力は必要だが
もちろん、英語でビジネスができるくらいの語学力は必要です。
TOEICスコア900点はありましたが、私の場合、実は英語でのビジネス経験はほとんどありませんでした。
英語でわからないことを面接されて冷や汗をかいた経験もあります。
きちんと下地があれば、働きながらでも十分に身につきますよ。
上記以外にも経験を踏まえた上で、コンサルに向いている人の特徴をお話します。
新しい刺激を求めている人
私がコンサル会社に転職してよかったと思う点は仕事に飽きにくいということです。
私は実はかなりの飽き性です。
興味のあることができるとすぐに突き進むのですが、ある程度結果が見えてしまうとそこで興味を失ってしまいます。
そんな私が、1つの会社に数年も居続けられたのは奇跡と思います。
その奇跡を生んだ理由は、やはりコンサルの業務は、一般の事業会社での業務に比べて仕 事に対する飽きが来にくいです。
理由は主に以下の2つです。
① 1つ1つの案件 (プロジェクト)が比較的短期である。
② 案件によって業務内容が異なるということです。
短期間で仕事がデキるようになりたい人
次に 良かったと思うことは比較的短期間で仕事が「デキる」ようになるということで す。
一概には言えませんが、総じてコンサル業界は、デキるヤツは早く高給取りになり、逆に デキないヤツは遅かれ早かれ撤退していく世界です。
別の見方をすると、人材流動性の高さや成果主義の考え方から、個々人の成長スピードが 速い (早く一人前になることを求められる)と言えます。
早くデキる人になるには、教わる以上に自分で頭を使って様々な思考を常に巡らせなけれ ばなりません。
指示に対処しているだけでは「普通」の範囲内です。
この文化に抵抗感がある人は、コンサルファームで良いキャリアを築くのは難しいと思います。
逆に、上記のような話を聞いたときに向上心や反骨心が刺激される人は、コンサルタントに向いています。
魅力的な人生の先輩と出会いたい人
最後に良かったと思う点は若いうちから「人生の先輩」と多く出会えることです。
コンサルはビジネスでお付き合いする相手に関して、一般の事業会社に比べて年齢層・社会的地位が高いということです。
その様な方は、当然、公私ともに人生経験豊富です。
私は、本心で「この人凄いなぁ」と思った方とはお仕事関係なく連絡を取り合い、食事を共にしたりしています。
世界中の人と、公私の垣根を超えて付き合うことができるのは、一生モノの財産になります。
銀行から外資系コンサルタントに転職するのにおすすめのサービス
佐々木さんからのご意見を元に、外資系コンサルへ転職するのにおすすめのサービスをご紹介します。
ビズリーチ
「年収600万円以上の求人が多数」のキャッチコピーでCMでもよく見かけます。
確かに条件の良い求人がたくさん揃っています。
自分のプロフィールをきちんと登録しておくと、企業からスカウトメールが来て選考が進んでいきます。
ぶっちゃけ、三菱UFJの先輩もコッソリ使っている人が多いです。
特に金融機関や外資系、大手メーカーなどへの転職を狙っている人にピッタリです。
リクルートエージェント
業界No1の求人数がある、とのことで知名度も高いです。
登録すると一人一人にキャリアスタッフがついて、そもそも転職すべきか?、どんな求人があるのか?、職務経歴書の添削、など親身にサポートしてくれます。
私の場合は主に経歴書の添削や自分の市場価値を判断するのに使っていました。
担当者が若干ガツガツしている場合があるのですが、そこは銀行で培った交渉力があれば充分に受け流せると思います。
自分の希望を第一に伝えたら、きちんと合う企業を提案してくれますよ。
公開されてない求人もたくさんあるので、おすすめです。
JACリクルートメント
外資系企業に特化したエージェントです。
私の場合、こちらをメインに使っていました。
質の高いハイクラス案件を多く扱っているだけに、担当コンサルタントの質も高かったです。
JACリクルートメントの担当は、外資系企業の面接対策のノウハウや過去の質問例を豊富に持っています。
難易度の高い外資系企業の面接対策を的確にサポートしてくれます。
現時点である程度のキャリアがあって、質の高いコンサルタントを求める人は「JACリクルートメント」でキャリアアップを目指してみましょう。