「肥後銀行に勤めているけど、もう辞めたい」
「ノルマ達成優先の営業方針がつらい……」
「若手行員の離職が絶えず、将来が不安」
今回は、そんなあなたのためのインタビュー記事をご用意しました。
肥後銀行に現在もお勤めの、加藤さんからいただいた体験談です。
加藤さん プロフィール
・34歳 女性
・大学を卒業後、肥後銀行へ入行
・窓口、後方事務、預かり資産営業、個人ローンを担当
・優良企業で地元に貢献できるため志望
・ノルマ達成第一主義の社風がつらい
・若手行員の離職で深刻な人員不足
・主な転職先は公務員や経理部など様々
肥後銀行といえば熊本県を代表する金融機関で、預金量も規模も県内トップを誇ります。
優良企業として信頼もあり、社会生活するうえでも優遇される場面が多々あるようですね。
そんな肥後銀行でも辞めたいと思う人はいるんですね。
最後までお読みいただければ、九州の地銀を取り巻く「リアル」がわかって、あなたの進むべき道が見えてきますよ。
<この記事をまとめた人>
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
もくじ
肥後銀行を辞めたい、入行した理由
優良企業であり地元に貢献できるため志望
まず第一に熊本県内においては大企業であり、かつ優良企業であったからです。
金融を通じてという点にこだわりはありません。
しかし何かしらの形で地元地域に貢献できる仕事に就きたいという思いがあり、志望しました。
何においても「信用」のある銀行
実際に働いてみて1番良かった点は、熊本県内において「信用」があるという点です。
営業でお客様宅周りをする際は、「肥後銀行です」と言うだけで信用していただけて、話を聞いていただけることが多かったです。
プライベートでの買い物や契約においても、勤務先を尋ねられるケースではすぐに信用してもらえました。
また、給与面においては年に2回賞与が必ず出るという点が良かったです。
賞与が出るだろうかと不安に思うことはなく、大きな買い物の計画も立てやすかったです。
肥後銀行を辞めたい、メインの理由
ノルマ達成できない=仕事ができない人
1点目に営業ノルマ達成至上主義の雰囲気です。
肥後銀行の中では、営業の数字がとれる人が仕事のできる人であるという雰囲気があります。
お客様への真摯な対応、正確で迅速な事務処理ができるなど、その他の点はあまり評価されません。
知識が豊富で担当業務をしっかりこなしていたとしても、営業の数字がとれない人は仕事ができない人であると評価されてしまいます。
職場の飲み会が多すぎる
2点目にコロナ前においては、業務終了後の飲み会が多い点です。
お客様やお取引先との飲み会だけではなく、職場内の人たちとの飲み会も週に何回もあります。
仕事においての疑問点や確認したいことなどは、業務中につどつど先輩等に聞いていたので、コミュニケーション不足ではありませんでした。
それでも週に何回も開かれる飲み会は、金銭面においても体力面においてもつらかったです。
異動が多すぎる
3点目に金融機関で働く者にとっては当たり前のことではあるのですが、異動が多い点です。
県内各地の見知らぬ土地に異動して、その町の雰囲気や地理に慣れた頃にはまた異動になります。
もう少しじっくりと腰を据えて働きたいという思いは感じていました。
また、営業店と本部間の異動も頻繁です。
そのため専門部署でも不慣れな人が多く、プロフェッショナルが少ないのも問題があるのではないかと感じていました。
肥後銀行を辞めたい、ノルマがやばい
ノルマは手数料収入額で設定
ひぎん(肥銀)では様々な目標という名のノルマがあります。
その中でも大きなウエイトを占めるのが預かり資産の契約です。
富裕層に国債や投資信託、個人年金保険等を販売します。
その目標の設定の方法が販売金額ではありません。
販売した結果、銀行に入ってくる手数料金額で設定されています。
高リスク金融商品を優先する社風に疑問
手数料金額の低い国債や、リスクの低い日本円建ての個人年金保険では、目標を達成できません。
手数料金額の高い投資信託や外貨建ての個人年金保険を販売しないと達成できないのです。
しかし、手数料金額の高い金融商品は、ほとんどが大きく元本割れする可能性もあるリスクの高いものです。
地域によって特色はあるのでしょうが、熊本県において富裕層のお客様というのは、高齢者がほとんどです。
あまり金融商品のことが分からないという高齢者世代に、リスクの高い金融商品を販売することに疑問を感じます。
パワハラまがいの叱責が入る
手数料金額の高い商品を販売しなさいという職場の雰囲気にのまれながら、営業活動をすることはつらかったです。
また、目標達成に向けて進捗が悪いと、朝礼や会議等で名指しで叱責されます。
目標を達成するまで追いつめられる日々自体がとても苦しく、つらいものでした。
肥後銀行を辞めたい、将来性
デジタル化が遅れている
最近デジタル推進部門を創設しましたが、他の企業に比べてデジタル化が遅れていると感じます。
若い世代を客層として取り込むにはデジタル化が必須だと思います。
他社や他行に追随しているだけでは遅れる一方だと思います。
九州フィナンシャルグループ(FG)傘下の肥後銀行は、本部組織を4月1日付で改定し、「デジタルマーケティング部」と「コンサルティング営業部」を新設すると発表した。
デジタル技術による顧客の利便性の向上をはじめ、新型コロナウイルスの感染拡大や自然災害、人口減少など熊本県内で抱える社会的な課題に対応し、顧客の支援体制を増強する。
若年層の取り込みが銀行の将来を左右する
銀行のキャッシュカードと一体となっているクレジットカードがありますが、手数料が高いです。
そのような若い世代から敬遠されるような商品が多いです。
若い世代を取り込めなければ、将来性はないでしょう。
若手行員の転職で人材不足
その他大きな問題だと感じるのが、人材不足であるという点です。
特に、20代、30代が転職等でどんどん辞めていきます。
人材不足であるがために、営業店ではお客様対応やフォローが十分にできません。
それだけでなくどの部門においても、若手行員やその部門の未経験者を指導できる余裕のある人がいません。
若手行員が育たないのでさらに仕事の質が下がっていきます。
この点において、将来性に不安を感じます。
参考:肥後銀行公式サイト
肥後銀行を辞めたい、どんな転職先があるの?
20代、30代で人気の転職先は、県庁職員や市役所職員です。
毎年何十人かが中途採用の試験を受け、10名前後が公務員への転職で辞めていきます。
その他、自身の取引先の法人様へ転職する人も多いです。
業種については様々ですが、農業、畜産業、酒造業、社会福祉法人などに経理部長等として迎えられることが多いようです。
多くは熊本県内で転職しますが、若い人は東京や福岡などの都市部で待遇のいい企業へ転職する人もいます。
今後ますますのご活躍を祈念しております。
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肥後銀行を辞めたい人におすすめの転職サービス
それでは加藤さんのお話をもとに、肥後銀行や地方銀行を辞めたい人におすすめの転職サービスをご紹介しておきます。
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