「高卒で入った銀行を辞めたい」
「ぶっちゃけ転職先ってあるのかな?」
「他に転職した先輩の体験談を知りたい」
今回は、そんなあなたのためのインタビュー記事をご用意しました。
地元の商業高校を卒業後、足利銀行に入行。勤続約6年ののちに地元不動産業者の経理職へ転職した阿久津(あくつ)さんの体験談です。
阿久津さん プロフィール
・26歳
・地元の商業高校を卒業後、新卒で足利銀行へ入行
・窓口や後方事務、融資事務などを担当後、2年前に転職
・地銀の福利厚生は充実していた、女性でも働きやすい
・事務職でもノルマがあり、給料で大卒と大幅に差がついた
・常陽銀行との統合で大混乱
・高卒での転職先は地元メーカー他、公務員、保険会社などがおすすめ
<この記事をまとめた人>
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
もくじ
高卒で入った地方銀行から転職、入行した理由
高校からの推薦もあった
私は高校卒業後、地元栃木の足利銀行へ入社しました。
商業高校であったため、知識を生かせるのではないかと思いました。
また、高校にくる求人情報で、一般企業の中では1番いい所という認識もあったため応募しました。
安定している、福利厚生が充実しているというのも志望した動機です。
地方銀行の福利厚生は充実していた
実際に働いてみてやはり福利厚生は充実していると感じました。
世間では無くなってきている退職金制度もしっかりしており、年金関係においても企業での取り組みがしっかりしています。
また2.3年、多くて5年程で異動があるので、人間関係が上手くいかなくても少し我慢すればまた違う環境に移れるという利点もあります。
ビジネススキルやお金の知識が身についた
入行してからすぐに研修が始まり、ビジネススキルや基礎知識等を一から教えて頂ける機会がありました。
1番働いていて良かったなと思うことは、お金の知識やお金の流れを体現的に捉えることができ、人生の知識の糧になったところです。
高卒で銀行員から転職した理由
事務職でもノルマがある
1つ目はノルマのつらさです。
一応従業員区分が分かれていて、給料も差があるにも関わらずノルマは必ずつくというのが不満でした。
通常業務が終わってから、投信の見込み客などへテレアポもしていました。
私は事務員として採用していただいたのですが、上司からかなり圧もかけられました。
高卒銀行員の給料は安い
2つ目はお給料です。
やっていることは同じであっても、従業員区分が分かれているので、給料は大幅に違います。
また、高卒で入社して4年間働いて、5年目には大卒の同い年が入行してきます。
4年間一生懸命働き会社に貢献してきた私と、業務も何もできない新入生と比べると新入生の方がお給料がいいです。
真面目に働いてきた4年間がとても虚しく感じました。
問題のある管理職や上司が多かった
3つ目は人間関係です。
良いところでも上げたように、すぐ異動できるのはいい所だと思います。
しかし、管理職やベテラン上司に問題があります。
人様のお金がかかっているのに、しっかりとしたチェックをしてもらない、挙句の果てに苦情がきて責任転嫁してくるということもありました。
また、よく分からなかった案件を上司に相談し、上司の指示で行ったことが間違っていたという事がありました。
お客様のお詫びもせず私が謝罪をし、私にも謝らないという上司もいました。
常陽銀行との経営統合で大混乱
4つめは会社の経営方針が理解できなかったことです。
茨城県の常陽銀行と経営統合し、使用していた機器全てを合わせる為に機械を全店取り替えました。
システム導入するために休日出勤をし大掛かりで変更したのですが、機械のスペック自体は下がりました。
更に噂では元に戻るのではないかと言われています。
理解できない謎のことが多々ありました。
足利銀行を辞めたい、将来性
IT化で事務職はいらなくなる?
2021年現在、ITやAIを主とした取り組みを行っているようです。
銀行でのお金の入出金、住所等の変更などを機械化。
相続やローン関係、投資信託などの相談業務に人員を割くのが狙いです。
必要な事務員の数も減ると思うので、銀行事務をする上では将来の不安を感じます。
相談業務に人員を割けるのはメリットもある
しかし、相談業務専門の従業員からすると相談業務に力を沢山注ぐことができるので、とても良い事だと感じます。
全体的にみて、簡略化し手続きがしやすくなるところは地銀の中でも早めに考えて導入しています。
若い人の利用もしやすくなり良い取り組みだと思います。
またその反面、長くお取引頂いている人間関係で成り立っているお客様や高齢者の方々への対策が課題となっています。
参考:足利銀行公式サイト
高卒で銀行員になって女性は活躍できるのか?
女性は働きやすい環境だと感じた
実際高卒、大卒ともに女性は働きやすいと思いました。
現在は総合職のうち約4割が女性となっています。
昇格も短いスパンでできるので、実績を積めば管理職への道は近いです。
女性管理職が働きやすい様に、周りから差別等はないと女性管理職から聞いています。
子育てしながら働きやすい環境はある
育休や産休もありますし、子供が3歳になるまでは短縮勤務も可能。
産休復帰する際は、自宅から近い店舗での勤務が可能で子供の手当もあります。
また、従業員全体が女性が多いので回りの理解も得られ、子供の急な発熱等に合わせて早退や休みもとれます。
その他の有給も自分が取りたい時期に取れるので、子供の休みに合わせてとったりしてる方が多いです。
土日休みなのも子育てする上ではいいと思います。
高卒から地方銀行を辞めたい、どんな転職先があるの?
不動産業の経理職へ転職
私は銀行事務である程度のお金の流れや仕組みを理解することができたので、全く違う業界でお金を扱う仕事に就きたいと思い、不動産業の経理に転職しました。
元々地元での転職を考えていたので、学歴による有利不利はそこまで感じませんでした。
面接でも、志望動機の掘り下げや銀行員時代に工夫したこと、成功体験などを主に聞かれました。
地銀から公務員への転職は多い
特に多い転職先は公務員ですね。
社会人枠や高卒での採用枠もあるので、狙っている人が多かったです。
とりあえず銀行に入社し、公務員試験の勉強をしながら勤務し、2.3年で公務員へ転職するという方がたくさんいました。
保険会社も学歴不問の求人が多い
他には保険会社に転職する方も多いです。
こちらも学歴よりも実績が重視されるので転職しやすいです。
銀行でも保険を取り扱っているため、内定がとりやすく銀行よりも給料面がよかったり、保険業務にのみ重きを置くことができるのが魅力で転職していく方も多いです。
また、保険会社と交流する機会も多いので、保険会社から入社して欲しいと直接言われることもあるみたいです。
営業を主にしている銀行員は、様々な業種や職種に転職しています。
今後ますますのご活躍を祈念しております。
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高卒から銀行から転職したい人におすすめのサービス
それでは、阿久津さんのお話をもとに銀行や地方銀行を辞めたい人におすすめの転職サービスをご紹介しておきます。
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