「信用金庫1年目だけどすでに辞めたい」
「とりあえず3年は辞めない方がいいってほんと?」
「新卒で転職ってあり?」
そんなあなたのためにこの記事を書きました。
地域貢献がしたいから、地元で働きたいから、親や周りが勧めたから。
信用金庫に入った理由はさまざまですよね。
だけど、慣れない業務に毎日怒られる。
新人なのにもうやめたい。
思っていたのと違う感覚、決してあなただけじゃありません。
むしろ新卒1年目で気づいたあなたは、信用金庫のもつ違和感を敏感に察知できているとも言えます!
・年齢:30代後半 関西在住
・地元でリテール(個人営業)として奮闘中
・毎月1万人以上が訪問する転職メディアを運営
・200人以上の転職相談にのった経験アリ
仕事に関しては「大きな企業で働くのが一番」「3年は働かないといけない」など色々言われています。
まずはそういった世間一般の迷信は隅において、自分はどうしたいか、どうするべきか整理してみませんか?
・信金を新卒で辞めたい理由5つ
・信金を辞めない方がいい理由
・信金を辞めた方がいい理由
・1年目で転職するとき気を付けること
最後までお読みいただければ、今後どうするべきか?がわかり、あなたの進むべき道が見えてきますよ。
もくじ
信用金庫を新卒で辞めたい1、ノルマが多すぎる
1年目の職員でもノルマはきちんと割り振られます。
しかも「親戚や友人にお願いしてでも、契約してもらえ」ときついことを言われる場合も多いですよ。
信金は1年目でもノルマはがっつり
信用金庫でノルマといえば、
- 預金
- 融資
- 保険
- 運用商品
など多岐にわたります。
新人は、各項目の内容を把握するだけで精一杯。
支店ごとの目標が個人に割り振られ、1年目でもがっつり数字を持たされることも少なくありません。
しかも保険や投信といった、他社の商品を売り込むことがほとんどで、「これって銀行の仕事?」と感じることもあるでしょう。
仕事の極意がちょっと時代遅れ
営業手法は「見て真似ろ」方式が多いです。
でも、先輩のちょっと昭和な「匠の技」を見せられても新人は戸惑ってしまいますよね。
入庫前はもっと知識を活かして、法人や個人の悩みに寄り添った提案ができると思ったはず。
ところが実際は、支店の数字のために合わない商品を勧め、お願い営業をすることが大半です。
ノルマ未達時は、具体的な解決策の打診はありません。
「やる気が足りない」「足でかせげ」等の精神論で追い詰められがちなのもツラいところです。
信用金庫を新卒で辞めたい2、給料がすくない
給料が良いのはメガバンクや一部の地銀
世間では高給取りといわれている銀行業界。
でもそれは、メガバンクや大手地銀などのごく一部です。
信金の職場内で、さほど贅沢に暮らしている人は少ないです。
必死にノルマや成績を積み上げても、ボーナスにはあまり反映されず大幅な収入アップは見込めません。
昇級を狙っていくとしても、まだまだ年功序列が根強い信用金庫です。
若手に重要ポジションが与えられることはほぼありません。
粘り強く出世を目指しても、合併や支店の統合で年々役席の数は減少しています。
今まで以上に熾烈な争いが待ち受けています。
地域貢献という名のサービス残業
あなたの信用金庫でも、支店近辺の朝の掃除や交通整理に取り組むことはありませんか?
地域貢献を重視している信用金庫ならではの文化です。
そしてこれらのボランティア活動は、だいたい若手の仕事です。
その以外の日も、新人は無駄に早く来ることが強要されていることも。
もちろん、早朝出社は残業代がでません。
毎日の積み重ねは大したことなくても、年間で換算すると大きな差額です。
信用金庫を新卒で辞めたい3、スキルが身につきづらい
信金の資格は転職に不利
毎月のように実施される資格試験。
信金の1年目はとにかく勉強漬けです。
ただ、残念ながら銀行でやたら取らされる資格は、世間でほぼ使えません。
庫内で資格をたくさん持っていると評価は高いのですが、一歩外に出て銀行の資格名を名乗ると「何それ?」と言われ全く通用しないんです。
信金では、今の時代に必要な
・ITスキル
・マーケティングスキル
・プレゼンスキル
などを磨く機会がありません。
信用金庫の業務に最適化されると、社会におきざりにされてしまいます。
きっちり経験を積んでから転職しようとしても、世の中で求められている能力とズレが生じてしまいます。
スキルアップの時間や機会が乏しい
新人のうちは、合格のために終業後や休日も勉強することも多いです。
上司からのプレッシャーもあって、必死に取り組まなければならず、他のスキルを磨く機会を奪われてしまいます。
昨今進んでいるリモートワークや副業解禁などは、従業員のスキルアップの効果もあると言われています。
しかしほとんどの信用金庫では、これらは禁止されています。
環境面からも信用金庫ではスキルアップが難しいです。
信用金庫を新卒で辞めたい4、将来性がない
信用金庫をとりまく危うい要素
働き盛りの人は窓口を利用せず、ネットの情報を頼りにオンラインで手続きを完了させています。
このことから、実店舗や対面相談を強みとしてきた信用金庫の収益アップはこのままでは危ういといわれています。
また地方在住者の減少や、地域経済の弱小化で地銀や信金では合併が増えています。
合併といいながら、大手信金が小さな信金を吸収するような構図もあります。
突然の合併で、今まで培ってきた経験が使えなくなる、役席者の減少で出世の道が閉ざされる可能性が十分にあるのです。
これが今の信用金庫です。
古い企業文化が根強い
信金の特徴として
・変わらない紙ベースのアナログ文化業務
・体育会系の古い社風
・精神論を振りかざすだけの指導
・細かすぎる物品や申請のルール
など生産性が悪い習慣が多いことが挙げられます。
よくも悪くも「言われたとおりに動ける」人が多く、「ここ変えた方がいいんじゃないか?」と思っても、実際声を上げて行動する人が少ないです。
信用金庫を新卒で辞めたい5、仕事で関わる人が微妙
地元ならではの変な客が多い
信金で働いていると、変わったお客様が多いなぁと感じませんか?
お金が絡むと、結構クセ強めな人に巡り合うことが多いです。
・自分のことを棚に上げて怒鳴り散らすクレーマー
・メガバンクメインでこちらを下にみてくる法人
・世間話とグチだけ言いに来る高齢者
などなど挙げるとキリがありません。
地元ならではの、力関係に巻き込まれることも信用金庫ならでは。
理屈や制度だけでは割り切れない、複雑な地域の縁というものも厄介です。
職場の人間関係も結構大変
社内は社内で
・信金しかしらない視野が狭い上司
・自分の出世のことばかりの先輩
・機嫌の振りはばが大きすぎるお局さま
などこちらも個性的な人が多いです。
人格のある人=出世している人ではないのが残念なところです。
信金では色々な経験をして、世の中はもっと広いことを知っている人ほどそこに息苦しさを感じます。
人間関係はストレスの元凶。
人に愚痴ったりすることで発散できればいいのですが、個人情報の関係で、人にアレコレ話すことができません。
そのため一人で抱え込んでしまいがちです。
信金を新卒で辞めないほうがいい場合
このように、新卒でも辞めたいと思うことが多い信金業界ですが、退職を踏みとどまった方がよいケースもあります。
- 信金の肩書を捨てるのは惜しいと感じる場合
- 信金の中でやりたい仕事がある
- 今後、金融業界へ転職したい
以上のような考えがある場合は、もう少し踏ん張ることも必要です。
詳しく見ていきましょう。
信用金庫の肩書を捨てるのは惜しいと感じている人
転職を考えたとき、「信用金庫勤務」という肩書に魅力を感じている人は、辞めるのを少し考えた方が良いです。
信用金庫は、地域では名の知られた金融機関です。
周りや身内の評判も良いです。
信用金庫の名前だけで信頼を得られ、取引が進み、契約をすることができた機会もあるはず。
ところがベンチャー企業や中小企業に転職すると、会社名を名乗っただけでは信頼を得られません。
ネームバリューのなさや知名度の低さにがく然とするでしょう。
転職すれば、社名ではなく、個人の実力で道を切り開いていく必要があります。
・信金にステイタスを感じている
・周りからの評判が気になる
・企業の信頼度にあやかって仕事がしたい
このような気持ちがあれば、もうすこし「信金で働いた」実績を積み重ねましょう。
信金の中でやりたい仕事がある人
信用金庫は定期的な異動があります。
希望面談も一応あります。
信金の中でやりたい仕事がある、行きたい部署がある、という人は異動のタイミングを見計らってみましょう。
新卒入庫後は、ひととおりの業務を覚えることが重視されるので、なかなかやりたい仕事ができません。
しかし、声を出しアピールし続けることで異動できる可能性は十分あります。
また、営業が向いていない、窓口が苦手、と感じてる人は、今の業務だけが向いていないだけかもしれません。
同じ金庫内でも、担当がかわっただけで人が変わったように積極的になり、才能が花開いた人もいます。
辞めたい理由は異動で解決できないか、信金でまだやり残したことはないのか一度整理してみましょう。
今後、金融業界へ転職したい人
同じ金融業界への転職であれば、業務内容や知識、資格などは一定役立てることができます。
今後も金融業界を目指したいという人はもう少し、信用金庫での知識を身につけた方が、あとあとラクです。
金融機関は、新卒ですぐ辞めた人に対しての採用は「この業界に合っているのか」など慎重になります。
もう少し信金での実績や成果を積んだ方が安全です。
加えて、近しい業界の人間には好意的なので、金融業界の空気をまとえるようにしておいた方が有利です。
金融機関の客層はどこも似てくるものです。
そのため
・担当先とコミュニケーションをとる
・地域経済の事情を把握する
など取り組んでおくと、今後の業務にも役立てることができます。
信金を新卒で辞めた方がいい場合
一方で、1年目でも信金を辞めた方がよい場合もあります。
- やりたい仕事やプランが明確な人
- 職場ではなく信金自体が合わないと思っている人
- 心が疲れ果ててしまった人
この場合は、退職や転職を視野に入れつつ行動していきましょう。
やりたい仕事やキャリアプランが明確な人
就職活動のとき描いていた、やってみたいこと、目指したい姿を思い出してみましょう。
その記憶が鮮明で今もやりたいことがはっきりしている人は、それにあわせたキャリアプランを練るべきです。
前述のとおり、信用金庫では今の世の中に必要なスキルは身に付きにくいです。
今は「長年勤めた人が偉い」という時代ではありません。
むしろ主体的に人生設計をしている人ほど、会社という組織にしばられず、自分にとって必要なキャリアを取捨選択しています。
また、転職は若手ほど有利で、特に未経験業種への間口が広くなっています。
若いうちなら学びなおしや経験を積み上げる期間がたっぷりあるので、採用する企業側も経験の有無をあまり気にしません。
思い描いていた働き方を実現させたいなら、転職活動の準備は早ければ早いほど良いです。
職場ではなく信金が合わないと思っている人
職場が合わないと感じているならば、支店や部署の異動で解決できます。
しかし、そもそも企業や業界全体の方針など、もっと広い範囲で合わないなら他の仕事を探してみるのが良いでしょう。
新卒の職員が何かを変えようとしても、古い文化が根強い信用金庫ではすぐに大きな変化を生むのは難しいです。
変わるまで時間をかけていては、自分のキャリアに弊害もでます。
信用金庫の世界は世の中のほんの一部分です。
あなたが活き活きと自然体で活躍できる仕事や職場は、社会にたくさんあります。
無理に変えようともがくよりも、自分の居場所を変えた方が好転します。
心が疲れ果ててしまった人
- 眠れない
- おなかが痛い
- 食欲がない
- なぜか涙が止まらない
こういった体に不調が出てしまっている人は、心に大きな負担がかかっています。
心身にダメージがあれば、早めに休職や退職をしてください。
「みんな辛そうだから」や「自分に我慢が足りないから」という気持ちは持たなくて大丈夫です。
メンタルのダメージは、無理するとかえって回復にも時間がかかってしまいます。
早めの休養や退職も、戦略の一つと考えてください。
信用金庫の狭い世界でがんばらなくてもいいんです。
勇気を出して思い切って辞めることも、立派です。
あなたはまだ社会に出て間もないので、一度落ち込んで立ち止まっても、はいあがれます。
今は人生の序盤で、いくらでも巻き返しは可能ですよ。
信用金庫を新卒で辞めたいなら転職活動もあり
1年目の転職は妥当でメリットも多い
新卒の就活は、なんとなくウケが良さそうな企業、受かりそうな企業を選んでしまいがち。
親や周りの意見が反映されていたり、会社に選ばれるという感じの就活です。
そうすると、どうしても入社後のギャップというのが一定生じてしまいます。
今度は、実際社会に出て得た感覚をもとに自分の意思で仕事を選んでみましょう。
違和感をもちながら進むよりも、若いうちは早めに方向転換した方が、その後の人生を自分らしく生きられます。
転職活動は情報収集が大事
転職いっても、どこからどう取り組めばいいかわからないと思います。
まずは
・転職サイトに登録する
・転職エージェントに相談する
といったことで少しずつ情報収集をしてみましょう。
いずれも無料で、パソコン1つで始められます。
転職活動は企業に応募する、面接を受けるだけではありません。
実は、その前の段階の情報収集、自己分析やスキルの棚卸しの準備がとても大切です。
多くの情報をもとに自身の考えや思考の土台をしっかり作っておくと、その後の書類審査や面接がスムーズです。
1年目転職で気を付けるべきこと
まずは自分にあった転職サービスを選ぶことが成功への第一歩です。
昨今、転職エージェントはたくさんあり様々なサービスを展開しています。
それぞれに得意不得意があるため、自分のニーズとは違うサービスを利用してしまい失敗する人もいます。
1年目転職に気を付けるべきこと。
それは、
第二新卒に強いエージェントに相談すること
これにつきます。
まずこれを間違わずに選べば、有益な情報が得られます。
自分に合ったエージェントを見極めて、明るい未来を切り開きましょう。